2019
8/20
初めてドメインを取得する方へ(ドメインの基本)
記事概要
初めてWEBサイトを作成しようと考えている方は、まずはドメイン(ホームページアドレス)の準備をする必要があります。ドメイン名とはなにか?ドメインの取得と運用で気をつけなければならないことは何か?ドメインの基本についてコラムをまとめました。
この記事の目次
ドメインとは何か?
当社には、初めてWEBサイト(ホームページ)を作りたい思ったけれど、何を準備して何から始めれば良いのかわからない、というご相談が多く寄せられます。世の中に、WEBサイトが浸透してから数十年が経ちましたが、自分で立ち上げるとなると、知らない事だらけで障壁が高いと感じられる事でしょう。
そこで今回は、WEBサイトの立ち上げの最初の一歩である、『ドメインの取得』についてご説明していきます。ドメインの理解は、非常に複雑なものです。よって、とりあえず知っておけば良い事だけをまとめていきますので、是非御覧ください。
まず最初に、『ドメイン』とは何か?について説明します。
『ドメイン』とは、簡単に言い換えれば、インターネット上の住所のようなものです。複雑に絡み合い行き来するインターネット空間の中に、自分の家を建てる事を想像してみましょう。その場合、自分の土地を買って住所をもらわなければなりません。その土地がサーバであり、住所(番地)がドメインです。そこに建てられたお家が、皆さんのWEBサイトになります。
この関係性をシッカリ理解しておけば、様々な理解が進むことでしょう。つまりは、インターネット空間の中にWEBサイト(家)として存在するためには、土地・建物・住所がなければ存在しえないという事になります。
実は、インターネット空間における住所とは、IPアドレス(xxx.xxx.xxx.xxx)で識別されているのです。IPアドレスとは、12桁ほどの数字の羅列です。当然のことながら、このIPアドレスを覚えておいて、その住所にアクセスするたびに数字を打ち込むのは煩雑です。
そこで、比較的覚えやすいアルファベットを打ち込めば、任意の住所にたどり着けるようになっています。
これが、『ドメイン』です。ですから、『ドメイン』とは、ネット空間のIPアドレスを読み込むための名前と考えてください。
なので実は、『ドメイン』を取得しなくても任意のWEBサイトにアクセス可能です。その代わり、IPアドレスを入力しなければなりません。ですから、覚えやすいドメイン名を入力するほうが現実的ですし合理的です。
ですから、WEBサイトを立ち上げる時は、必ずドメインを取得しましょう。
ドメインの種類
それでは、ここから『ドメイン』の種類について説明していきます。
その前に、『ドメイン』とはどこの部分を指すかを明らかにしておきましょう。
『ドメイン』とは、『www』の後ろの部分を言います。
よって、『http://www』はドメインには含まれません。上記の表記でいえば、『no-b.co.jp』の部分をドメインと呼びます。
さらに、◯◯◯.comの『.com』の部分はトップレベルドメイン(TDL)と呼ばれています。トップレベルドメイン(TDL)は様々な種類がありますので、ご自身のお好みのトップレベルドメイン(TDL)を取得することが可能です。
現在、トップレベルドメイン(TDL)は1,000種類以上も存在すると言われています。下記が日本でよく使われやすいトップレベルドメイン(TDL)の種類です。
ccTDL(.jp/.co.jp/.us)※国を表すTDL
新gTLD(.tokyo/.shop)※新たに追加されたTDL
DNS(ドメインネームシステム)を知っておこう
次に、もう一つ大切な事を覚えて置かなければなりません。DNS(ドメインネームシステム)についてです。
冒頭で、ドメイン名とはIPアドレスをわかりやすくしたものだとご説明しました。このドメイン名とIPアドレスの紐付けにはDNS(ドメインネームシステム)というものが使われています。
よって、『◯◯.com』というドメインを取得しただけでは、新たに作成したWEBサイトのデータを読み込んではくれません。自分のドメインを入力したときに、自分のサーバ内のデータを読み込んでもらうためには、DNS(ドメインネームシステム)を設定します。これは、サーバ会社によって異なりますので、サーバ会社から教えてもらいます。ほとんどのサーバ会社の仕組みは、ネット上に用意された管理画面にて、このDNS(ドメインネームシステム)の切り替えを行えるようになっていますのでご心配は不要です。
※新たにドメインとサーバをセットで契約した場合には、自動的に契約したサーバを読み込むようにDNS(ドメインネームシステム)の設定が完了しています。DNS(ドメインネームシステム)の切り替えに注意が必要なのは、ドメイン契約レジストラを変更する場合のみです。(ドメイン移管)
ドメインの登録と管理について知っておこう
そして、ここからが皆さんにとって最も重要なドメインの管理についてご説明していきます。
ここから先は、ドメインの管理について触れていきます。
ドメインは、決して重複して世の中に存在することはありません。同じドメインを複数の人が所有できないようになっています。そうしないと、WEBサイトのデータを読み込む時に、混乱を生じてしまいます。
そのため、ドメインを取得をする場合には、指定の業者さんに申請して取得します。
このように、ドメインを扱う業者さんについて理解するには、まず、レジストリとレジストラの2つを理解する必要があります。
『レジストリ』とは、ドメインを管理する機関です。トップレベルドメイン(TDL)の種類によって管理する機関は異なります。繰り返しになりますが、ドメインとは決して重複することのできない文字記号です。これらの所有権などを管理している大元がレジストリです。
それに対して、『レジストラ』はドメインの仲介登録業者です。レジストリに登録されているデータベースにドメイン情報を登録することができる業者さんです。ドメインの登録作業やIPアドレスを管理する役割を担う非営利団体「ICANN」に認定を受けた仲介業者さんだけがレジストラと呼ばれます。
日本では『お名前.com』などが有名です。
よって、自分のドメインを取得する際には、『お名前.com』のようなレジストラに申請して取得します。
ドメインの登録と更新
次に、実際にドメインの登録と更新について説明します。
ドメインの登録は、ドメインの仲介登録業者である『レジストラ』で行います。ネットから申し込みをして、ネット上で登録が完了します。誰でもドメインの取得はできますが、何度もいうように、ドメイン名は重複して使用することはできません。よって、自分が希望するドメイン名が他社に使われている場合は、別のドメイン名で登録する必要があります。
ドメイン名が空いているか否かは、ネット上で簡単に調べることができます。また、ドメイン使用料金は、レジストラによって微妙に異なります。ドメインの空き状況と料金もセットで調べる必要があります。
また、ドメインの所有権はには有効期限があることも知っておく必要があります。
通常、1年単位で更新が必要で、そのたびごとに使用料金をレジストラに支払います。1年ごとが面倒だという場合には、3年・5年など、まとめて支払う事も可能ですので、長く使う予定がある場合は、それでも良いでしょう。だいたいのレジストラでは、ドメインの自動更新機能もついていますので、更新忘れの無いように自動更新にするのがおすすめです。
ドメインの失効
そして、最後に最も重要な事をご説明します。
ドメインには有効期限がありますので、所有権を延長したい場合は、必ず更新をする必要があると説明いたしました。これが、ドメイン管理において最重要項目であることを忘れないでください。
万が一、ドメインの有効期限切れを失念してしまい、権利を失効してしまった場合、簡単に再取得はできません。すぐ気づいて再登録することもできますが、その手続も煩雑なものですから、本当に更新忘れの無いようにご注意ください。
また、ドメインを失効してしまった場合、再取得するまでは、そのドメインは利用できません。
当然のことながら、WEBサイトも表示されません。最悪なのは、他人にドメイン名をとられてしまう場合もあります。そうなると、二度とそのドメインは利用できませんので、すべての販促物に入っているドメイン名を変更しなければならなくなります。
名刺やパンフレットはもちろんのこと、野立て看板に入っている場合も変更が必要になります。一度、告知してしまったドメイン名を変えるということは大変大きな事です。決して、更新忘れの無いように厳重に管理してください。